その痛み…本当に五十肩?

2025年11月17日

—「五十肩」は総称であり、実は複数の病態が含まれます—

肩が上げづらい、夜間にズキンと痛む…そんな症状があると「五十肩かな?」と考える方が多いですが、医学的には“五十肩(いわゆる五十肩)”という言葉は正式な診断名ではなく、肩関節周囲のさまざまな病態をまとめた総称とされています。

五十肩と思われがちな症状でも、実際にはまったく別の原因が隠れていることが少なくありません。正しい対処のためには、病態ごとの特徴を知ることが重要です。

「五十肩」の正体はひとつではありません

① 肩関節周囲炎(Frozen shoulder / Adhesive capsulitis)

関節包が硬くなる・癒着することで可動域が大きく低下します。
MRIで関節包の肥厚や滑液の減少が確認される例が多いとされていますが、全ての症例が同じ経過をたどるわけではありません。
一般的には「痛みのピーク → 凍結期 → 解凍期」という流れがありますが、例外として数年単位で回復しにくいケースもあります。

② インピンジメント症候群

肩峰と上腕骨の間で腱板や滑液包が挟まる状態。
90°付近の挙上で痛みが出やすく、肩峰下圧の上昇や腱板の摩耗は超音波・MRIの研究で多く報告されています。

③ 腱板損傷(部分断裂〜完全断裂)

五十肩と間違われる代表例です。
夜間痛・力が入りにくいなどの症状がある場合は注意が必要です。
発生率は年齢とともに上昇するとされますが、研究により数値差が大きいため断言はできません。

④ 石灰沈着性腱板炎

腱板に石灰が溜まり、急激な炎症を起こすタイプ。
強い痛みが特徴で、一般の方には五十肩と混同されがちですが、全く別の病態です。

なぜ「専門的なチェック」が重要なのか

肩は “多方向へ動かせる”=“壊れやすい” 関節です。
一見似た症状でも、病態によって やるべき対応が正反対 になる場合があります。

例:ストレッチが逆効果になるケース

腱板損傷 → 強いストレッチや負荷は悪化の可能性があります
急性期の石灰沈着 → 冷却・安静が重要で、強い可動域訓練は痛みを増す可能性があります

逆に、動かしたほうが良いケース

肩関節周囲炎(固まるタイプ) → 適切な範囲での運動療法が有効とされています
ただし過度の運動は炎症を悪化させる例外もあります

間違ったセルフケアは悪化につながることがあります

温めるべきなのか
冷やすべきなのか
動かすべきなのか
安静にすべきなのか

これらは病態が違えば答えが大きく変わります。
ネット情報や「五十肩だから…」という自己判断で間違ったケアを続けると、痛みが長期化するリスクがあります。

正確な評価には、徒手検査、可動域評価、筋力テスト、必要に応じて医療機関での画像検査が推奨されます。

その肩の痛み、“本当に五十肩”ですか?

肩の痛みはよくある症状のように感じられますが、医学的に見ると背景は多岐にわたります。
適切でないストレッチや運動を続けてしまうと、症状が悪化したり回復が遅れる可能性があります。

「最近肩が上がらない」
「夜にズキズキ痛む」
「数週間改善しない」

こうした場合は、早めに専門的なチェックを受けることが回復への近道です。

症状に悩んだ際は、ご気軽に当院にご相談ください!

ugook(うごーく)整骨院【浜松町・大門・芝公園】

院長:佐々木

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