マラソンで「アキレス腱炎」になる人の特徴

2026年01月13日

東京マラソンも近くなり、アキレス腱炎の相談が多くなってきました。

アキレス腱炎になる要因ですが・・・・

— 捻挫後の足首の不安定性が関係していることがあります —

ランナーに多いケガとして代表的なのが アキレス腱炎 です。

一般的には

  • 走りすぎ
  • シューズの問題
  • 柔軟性不足
    などが原因として挙げられますが、実は 過去の捻挫 が影響しているケースも少なくありません。

■ 捻挫の後「ちゃんと治っていない足首」は多い

足関節捻挫は最も多いスポーツ外傷の一つで
全スポーツ外傷の約15〜25% と報告されています(研究により差あり)。

しかし問題は 受傷後の処置やリハビリが不十分なケースが非常に多いこと です。

捻挫後に起こりやすいのが
慢性足関節不安定症(Chronic Ankle Instability:CAI) で、文献では

捻挫患者の約20〜40%が慢性不安定性を残す
という報告もあります(数値は研究により幅あり)。

■ 不安定な足首はアキレス腱に負担をかける

足首が不安定になると
地面の反力(GRF)の伝わり方 が変わります。

正常なら
地面 → 足 → 下腿 → 膝 → 股関節
と力が連動して伝わりますが、

不安定な状態では

  • 回外・回内の偏り
  • 過回内(オーバープロネーション)
  • 遅延した下腿内旋
    などが起こり、動きの代償として
    アキレス腱と下腿後面に余計なストレス がかかります。

これはランナーでは特に顕著で、
大きなストライドやフォアフット着地が加わると負担はさらに増します。

■ アキレス腱炎は「腱そのもの」ではなく“周囲”が炎症の中心

一般的にアキレス腱炎と呼ばれているものの多くは
実際には アキレス腱周囲炎(Paratenonitis:パラテノン炎) とされています。

アキレス腱は滑膜を持たないため
腱の外側に存在する パラテノン(結合組織鞘) が摩擦や血流障害の影響を受け炎症を起こします。

ランナーでは

  • 長距離の繰り返し摩擦
  • 下腿後面の牽引増加
  • シューズのヒールカウンター圧
    が影響し、腱そのものではなく周囲組織に炎症が起こるメカニズムです。

■ 捻挫後 → 不安定性 → アキレス腱炎の流れ

ランナーでは以下のチェーンが成立しやすいと考えられます↓

  1. 捻挫後の処置不足
  2. 足関節の不安定性(CAI)
  3. 過回内/過回外の代償運動
  4. 下腿の牽引ストレス増加
  5. パラテノンの摩擦増加
  6. アキレス腱炎(パラテノン炎)

この時、痛みは腱中央部に出ることが多いのも特徴です。

■ 医学データも示しています

医学的には以下のデータが示されています:

📌 アキレス腱炎の約50〜65%がランニング由来
※海外スポーツ整形外科文献より

📌 慢性足関節不安定症患者はアキレス腱にかかるストレスが増加する
※歩行・走行時の動作解析研究にて報告

📌 CAI患者は下腿後面筋の活動が上昇しやすい
→ アキレス腱周囲の負荷増加

研究データは複数ありますが共通点は
「不安定な足首はアキレス腱に余計な仕事をさせる」
という点です。

■ まとめ:アキレス腱炎は足首から見ないと治りにくい

アキレス腱炎は
腱だけ、筋肉だけ、ストレッチだけ、では改善しないケースが多いです。

特にランナーで

  • 過去に捻挫歴がある
  • 足首がぐらつく感覚がある
  • 走るとふくらはぎが張りやすい
  • 踵の真後ろに痛みが出る
    という人は要注意です。

改善のためには
✔ 足関節の安定性
✔ 下腿の協調運動
✔ 股関節との連動
✔ ランニングフォーム
まで評価する必要があります。

当院ではインソールやテーピングで患部を保護して、トレーニングにて動作改善を目指していきます。

難治性のアキレス腱の痛みにお悩みの方はご連絡ください。

ugook(うごーく)整骨院 浜松町・大門・芝公園

院長:佐々木

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