スポーツ外傷が慢性疾患につながる理由
2026年01月26日

捻挫・打撲・肉離れを放置するとどうなるのか
スポーツ中のケガは、日常生活に支障がなければ
「少し様子を見よう」
「動けるから大丈夫」
と判断されることが少なくありません。
しかし現場で多いのは、一度のスポーツ外傷がきっかけとなり、慢性的な痛みや違和感に移行してしまうケースです。
特に足首・膝・アキレス腱まわりでは、この流れがよく見られます。
スポーツ外傷と慢性障害の違い
スポーツ外傷とは、
捻挫・打撲・肉離れ・靱帯損傷など、急性の組織損傷を指します。
本来は、
- 適切な固定
- 炎症のコントロール
- 段階的な運動再開
を行えば回復が期待できます。
問題になるのは、
痛みが軽くなった段階で競技や運動を再開してしまうことです。
なぜ慢性化してしまうのか
慢性疾患に移行する背景には、いくつか共通点があります。
・組織が回復しきる前に負荷がかかる
靱帯や腱、関節内の組織は、痛みが引いても強度の回復には時間がかかります。
・かばった動きが癖になる
無意識に負担を逃がす動作が定着し、特定の部位にストレスが集中します。
・炎症が長引く
急性炎症が治まりきらず、軽い炎症がくすぶった状態で残ることがあります。
この積み重ねが、慢性化の大きな原因になります。
慢性滑膜炎とは何か
慢性滑膜炎は、関節内にある滑膜が繰り返し刺激を受けることで、
腫れや違和感が長期間続く状態です。
スポーツ外傷後に、
- 関節の腫れがなかなか引かない
- 動かすと引っかかる感じがある
- 運動後に関節が重だるくなる
といった症状が続く場合、滑膜の炎症が関係していることがあります。
特に足関節や膝関節では起こりやすいとされています。
アキレス腱炎は「使いすぎ」だけではない
アキレス腱炎というと、走りすぎや練習量の増加が原因と思われがちです。
しかし実際には、過去の足首の捻挫や不安定性が影響しているケースも少なくありません。
捻挫後に足首の安定性が低下すると、
走行時やジャンプ時の衝撃をうまく分散できず、
アキレス腱やその周囲(パラテノン)に負担が集中します。
その結果、痛みが慢性化しやすくなります。
他にも慢性化しやすいスポーツ由来の症状
現場でよく見られるのは以下のようなケースです。
- 足底腱膜炎
- 膝蓋腱炎
- 腸脛靱帯炎
- テニス肘・野球肘
- 繰り返す腰痛
これらの多くは、一度の外傷とその後の繰り返し負荷が重なって起こります。
「痛みがない=治った」ではない理由
スポーツ外傷では、
痛みが消えるタイミングと、組織が完全に回復するタイミングは一致しません。
痛みがなくても、
- 関節の動き
- 安定性
- 筋肉の協調性
が戻っていない場合、再発や慢性化のリスクは残ります。
慢性化を防ぐために大切なこと
慢性疾患に移行する前の段階であれば、
- 関節の動きのチェック
- 荷重バランスの評価
- 炎症の状態確認
- 運動再開のタイミング調整
などが重要になります。
「動けるけど違和感が残る」
「運動後だけ痛む」
こうした状態は、放置せず確認しておきたいサインです。
まとめ:スポーツ外傷は“治しきる”ことが大切
スポーツ外傷は決して珍しいものではありません。
しかし、対応を誤ると慢性滑膜炎やアキレス腱炎といった
長く付き合う症状につながる可能性があります。
一度ケガをした部位に違和感が残っている場合は、
「そのうち治る」と考えず、状態を見直すことが結果的に近道になることもあります。
ugook(うごーく)整骨院 浜松町・大門・芝公園
院長:佐々木


